無限 Part3
先日テレビを見ていると「宇宙の始まりは、誕生はどうだったのか?」といった内容の番組をやっていたんですね。その中で、ふたつの超ミクロの間に働く重力の数式が出てきたわけです。
その数式では、まず粒子を“点”であると決めるわけです。そして分数の分子を1にして、分母はミクロ粒子間の距離の記号Rの二乗、つまり距離Rの二乗で表されるんですね。数式で書くと重力=R二乗分の1ということです。
ですから、粒子間の距離が離れていると重力は弱くて、物質=粒子同士が近づくほど重力は強く働くことになる。まぁこのくらいまでなら、物理学のド素人の私にでもそこそこ理解できる。
それなら今度は、そのふたつの粒子同士が近づきすぎて衝突した場合はどうなるのかということです。そうなると点と点である両者がぶつかるわけですから、とうぜん粒子間の距離は0になるわけです。
0という無限数が出る。そうすると、この数式の分母のR二乗の距離Rが0になって、Rが0ならR二乗であっても0なわけですからね。そこで、分母が0になるわけですから分子の1を割ることはできない、これは数学の決まり事ですから、当然この計算が成り立たなくなる。
つまり、ここで分母が0になると、0=無限数が出るということで、計算不能となるというわけです。
この計算不能というのは、自分が求めている答えが出てきていない、正解ではないということらしいんですね、理論物理学においては。つまり、答えが“無限”であるならば、この物理系計算ゲームは負け、『だめです、それは行き止まりの理論ですよ・・』ということになるらしいんですね。
正解はすでに“0=無限”だと出ているわけですからねぇ。しかし、今の理論物理学では、宇宙の始まりが“無限”であってはどうも面白くないようなんですね。
そこで、物理学者は苦肉の策を考えたんですね。このミクロの粒子が“点”でなく“輪”のようなものであるならどうだろうかとね。粒子を輪ゴムのような輪の形にした超弦理論というやつです。
これなら、粒子どうしが衝突しても、形状が点ではなく輪であるため、広がりがあって輪の大きさ以下にはつぶれない、それだから距離Rが0にならない、つまり無限数の0が出てこないと・・。
そういったように、まぁ皮肉にも〝輪”の形もゼロ・0に似ているにしても(笑)、何が何でも無限数0は出さないぞっ!といったような意気込みを感じさせる理論ではあるわけです。
まぁしかし、無限ではなくて、他にどういった答えが出れば良いというのでしょうかね。例えば、ご案内の加速器による衝突実験装置のようなものを使い、その中で超ミクロの粒子どうしがぶつかって、距離Rが0になる。
まぁ、ぶつかったおかげで、互いの粒子はこなごなに破壊される。今度はその破壊された粒子のもっと細かい粒子を見つけて、そのかけら粒子どうしをぶつける。そうするとまた同じくR=0ではなくて、更にまたそのかけら粒子の更に細かい破片粒子どうしを衝突させる。
これがぶつかって又またR=0ではなくて、それから更にその壊れた超ミクロの粒子のかけら同士をまたぶつける、それもまたR=0ではなくて・・そして更にまた・・・∞・・・といったぐあいに、どこまで超ミクロの粒子の更にまた超極小ミクロの粒子を衝突させるのか・・こんな無意味な事を無限にやるつもりなのか。
0ではなくて、どういった数字の回答を得ようとするのでしょうか?無限とは違うどういった答えを出そうというのでしょうか?「宇宙は無限」ではいけないのでしょうかねぇ?
ここで一句
無限数 “ゼロ”に似ている 〝輪”に逃げた